ホンモノの価値 ベンチャー論
先日スーパーで私の大好きな「マルちゃんのヤキソバ」を買おうと思ったら「し○ちゃんのヤキソバ」というのが全くソックリな包装で売っていました 笑)
お金を儲けるビジネスは大切ですが少し悲しくなりました
もちろん私は他の店にいって「マルちゃん」を買いました
で 突然ですが 昨日SCEの久夛良木 健会長兼CEOが辞任されるとの報道がありました
imodeとプレステを連携させるプロジェクト以来大変お世話になり本当に尊敬する
経営者の一人です
常に技術者であり経営者であるとともにチャレンジを続け世界にゲームという一大産業を生み出した功績は人類の歴史に残る偉業だと思います
しかしながらビジネスとしては最近はケータイもそうですが「無料化」や「廉価で簡単な」
ものがヒットする傾向にあります
ゲームそのものの進化よりもコミュニケーションの要素が強くなっているのかもしれません
ブロードバンドや定額制の影響もあり一部のゲーム好きではなくて、マスを対象にするビジネスにおいてはこの流れはある意味必然でありしばらく続くかもしれません
この状況は果たして産業として10年後も続くのか?
Googleやマイクロソフトのような世界に勝てるビジネスが日本から生まれてくるのか?
私はかなり疑問を持っています
理想論ではありますが「価値のあるものに正当な対価を払うこと」「常に進化して新しい
価値を世の中に生み出す」「ニセモノはホンモノに勝てない」というあるべき姿に必ず揺り戻しがおこる予感がしています
もちろん広告モデルも立派なビジネスモデルですし今後も確実に拡大していくと思います
ただ人類の進化の中で優秀な技術者がどんどん進化していく世界を創出していくことを
止めたときに日本の産業はどうなっていくのだろうか?世界に勝てる技術者は生まれるのだろうか?
という危惧をいただいています
当然ビジネスとして成功しなければ意味がないのですが、制作費は膨大なものになってきているのも事実です
仮に現状が続きクリエーターが正当な対価を得られなくなった場合に
つまらないゲームがどんどん増えて(安いからつまらないとは限らないのは言うまでもないことですが)最後には「ゲームはつまらないもの」という産業自体の荒廃を招く危険はないのか?
確かにimodeでも常に技術よりもユーザーの求めるものを提供することを信条としてきました
しかし同時に常に進化をもたらすことをコンパティビリティを担保しつつ行ってきました
若い世代がホンモノに触れることによって人類の進化、日本の技術の進化が次の時代にもたらされることを切に願うとともにそういった人材の輩出する環境、資金、インキュベーションがもっともっとエンジェルたちの手によって創出されることがこれからの日本のベンチャー、産業に必要なものである
と強く強く思う今日この頃です